タレメtoツリメnoアイダ   mikiwame’s diary

『いま』をデザインする ほどよい田舎暮らしのタレ目とツリ目から見える間の世界を届けています。

『実録 脱・貧乏家族』第86話 亡き父の亡霊  見えているものだけが全てじゃない

父の葬儀の段取りも終わり
僕らも葬儀用の礼服や
その他、連絡する方々への
案内などの準備に追われていた



葬儀は家族葬にするつもりで
出来るだけ少ない人数でとり行う
つもりでいたが、父は現役で
仕事をしていたので、仕事関係者を
考えるとそれなりに参列者はいるようにも
思えたが、費用の面もあったため
父には申し訳ないが
僕らとしては費用を抑える意味でも
出来るだけ小さいものにしようと考えていた


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父が亡くなった夜
まだ幼い子供達は
父が亡くなったこともあまりわかって
いないようだったので
じぃじはお空に行ったのよと
話をしていた。


その夜のことだ



2歳になる長男坊が
部屋の天井を見上げていた


どうしたの?と聞くと
天井を見上げニコニコと笑っているのだ


長男坊は何も言わないが
今、この部屋に父が来ているのだと感じた


そして寝る前も
庭に父が植樹してくれた紅葉の木があった
そこを指さしてじぃじと呼んでいたのだ


まだ告別式も終わっていなかった
この状況で父はお別れを言いに
孫たちのところに来てくれたのだと思った


これは少し前の話になるが
父の70歳古希のお祝いをした帰りの
駐車場の話を憶えているだろうか?


あれは父が倒れる1週間前の日曜日だった


いつもはバイバイと普通に手を振り
別れる長男坊がその時ばかりは
泣きわめきしがみついて離れようとはしなかった


まさに今考えると
根性の別れだったと感じる


長男坊は父がいなくなることを
感じていたのかもしれない・・・


to be continued・・・


次回の
『実録 脱・貧乏家族』第87話
脱・貧乏家族父
葬儀始まる・・
を、お送ります。


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