タレメtoツリメnoアイダ   mikiwame’s diary

『いま』をデザインする ほどよい田舎暮らしのタレ目とツリ目から見える間の世界を届けています。

『実録・貧乏家族』第89話 父との最後の夜

予想を上回る参列者に
天国の父も脱・貧乏家族も
ただただ驚くばかりだった。



お通夜の儀が終わった後も
来ていただいた方々に挨拶をしにいくと
聞こえてくるのは父に対しての
お礼の言葉だった


父に仕事を教えていただいた人
父のおかげで今があるといってくれた人
父には色んなことでお世話になった人
父のおかげで今の事業があると
いってくれたゼネコンの方


僕も他の家族同様
仕事関係の人はあまり知らなかったので
本当に驚きだった


一番驚いているのはもしかしたら
天国の父かも知れないが



お通夜の後、お焼香に訪れる人たちの
対応の為に僕と妹は会場に残り
あとの家族は、葬儀場の2階にある
宿泊施設に向かった


小さい子供もいるので
遅くなったが食事を手配してもらい
その夜はその部屋で
父との最後の夜を過ごすことになっていた

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ある程度の時間になり
参列者も来ないだろうということで
あとは何かあれば葬儀場の人から連絡を
くれるというので
僕らも2階の父の待つ部屋へと移った


妻が子供たちを寝かしつけた頃
僕らもようやく食事をとることにした。


その夜は線香をたき
ロウソクの火を絶やさないように
しなければいけなかったため
朝まで交代で観ることになった。



僕は父との最後の夜
父と最後の盃を交わした


棺桶に入った父の顔は
まるで生きている時よりも
キレイに化粧され
とてもいい男になっていた


そんな父のところで
ビールを片手に、家族みんなで
父への思い出を語った



しかし、疲れていたのか
夜中になり、お酒のせいで
眠気が襲ってきて
弟に後で変わるからと言い残すと
そのまま朝まで目を覚ますことはなかった


交代でみるといいながら
不覚にも寝てしまい
弟と妻と母で火を絶やさず
朝を迎えたみたいだ。


きっと、天国から
僕をみて相変わらずだなと
笑っていたに違いない

こうして、あっけなく
父との最期の夜は過ぎていった


to be continued・・・


次回の
『実録 脱・貧乏家族』第90話
葬儀始まる
父との最後の別れ
を、お送ります。


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