タレメtoツリメnoアイダ   mikiwame’s diary

『いま』をデザインする ほどよい田舎暮らしのタレ目とツリ目から見える間の世界を届けています。

『実録 脱・貧乏家族』第55話 今年も続く脱・貧乏家族の誕生日ラッシュ そして・・・

新しい家族構成も視野に入れながら
新しい年を迎えた脱・貧乏家族に
またもや連続誕生日が迫っていた


まずは父だ


父はお正月がきてすぐに誕生日が
くるので、プレゼントも
お正月前に用意しておかないと
間に合わないので、
この時期は気が抜けない時でもあった


父の誕生日が終わると
次は僕の妹の誕生日だ


妹の誕生日不思議で
妻の誕生日を逆にすると
妹の誕生日となる


妹は関東に住んでいるため
数年に一度会うくらいで
誕生日のプレゼントも
その前後に贈るようにしていた。

妹は実家を離れて数十年なる
僕と同じように
高校を中退して、アルバイトをしながら
家を飛び出し、僕の友人と結婚し
そして離婚をしてた。

そんな妹の誕生日は
もう一人誕生日の人がいた

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それは僕の祖父だ
祖父の誕生日の日に
妹は生まれた。

僕は祖父が大好きだった

父の借金問題により
夜逃げした30年前に別れて
成人した時に一度会いにいったくらいで
もうずいぶん長い期間会っていなかった

そんな祖父は随分前に亡くなった

まだ妻とも出会っていないことろの話だ

妹の誕生日にはなぜかいつも祖父を思い出す


そんな祖父が亡くなる前の話だ

疎遠になっていた祖父が危篤だという連絡が
入ったのは父からだった。

病院も教えてもらい僕は
仕事の合間を抜けて車を走らせ
祖父のもとにむかった。


病院に駆けつけたときは
看護婦さんに案内され
病室に向かった先にいた
祖父もう意識もない状態で
変わり果てた姿に
一瞬祖父とわからないほど
やせ細っていた祖父がそこにはいた。


看護婦さんが、意識のない祖父に
孫である僕がきたことを伝えて
もらったが反応はなかった
それでも看護婦さんが伝え続けると
奇跡が起きた。

祖父の目が開き、僕の方を見たのだ

これには看護婦さんもびっくりしていた

そして僕は祖父の手を握り
「じいちゃん久しぶり、わかる?」
と声をかけると、すごく驚いて
そのあと涙を流すような表情を見せ
何かをしゃべっていた

何を言ってるかは僕にも看護婦さんにも
聞き取れなかったが
僕には「元気だったか?」と言ってたように思えた


それが祖父との最後の別れになった


それから数日後祖父は他界した。


僕はあの時会いにいってよかった

人には限りがある
その時にも限りがある

自分が出来ること
自分に出来ること
出来ない理由を探すより
出来ることを探そう

そう思えた出来事だった


奇しくも誕生日が続く
脱・貧乏家族の誕生日ラッシュは
その翌月の祖父の命日をピリオドに
終わることになる。


To Be Continued・・・

次回の 
『実録 脱・貧乏家族』第56話
僕らの決意!
を、お送ります。